2015年10月17日土曜日

「WORLD TOUR 2015 IN JAPAN」Zeppシリーズ終了! / BABYMETAL

9月16日から始まったBABYMETAL初の国内ツアー、Zepp Namba・Zepp Sapporo・Zepp Fukuoka・Zepp Nagoya・Zepp DiverCity Tokyoの5箇所8公演が本日の東京公演で無事終演しました!

Zeppホールは作りやシステムが共通しているのが特徴ですが、それぞれのホールが出来た時期の違いなどによって出てくる"音の味わい"によって低域や高域の聞こえ方に特徴があって面白かったです。
僕はリハーサルの時にお客さんのエリアに降りて行ってその日の「身体でPAシステムからの音を受けて聞こえる音・バランス」とステージ上の自分の場所での「イヤモニ内で聞こえる音・バランス」の差異を確認するようにしているのですが、このZeppのシステムによって会場ごとの微妙な差を感じることが出来ました。
最終的な音作りやミックスはPAエンジニアさんに委ねられているのでとにかく演者側(僕のシーケンス含む)は元になる自分の出音に責任を持つ…というところで僕の担当パートに限っては絶対に毎回同じものになるので判断材料にはうってつけでした。
シーケンス内でのミックスがPAさんによって変わっている場合でもその前の段階の音は自分の中で確認できるので差分修正して判断することが出来ます。
ちなみに、老舗のZepp Sapporoが特に他と違って聞こえ、それ以外は多少の誤差を感じつつも基本的にはほぼ同じ印象でした。
もちろん当日の自分の体調や気温・湿度などによって聞こえ方は違ってくるのでなんとも言えない部分も多いのですが、共通システムという意識を持って聞いてみることで見えることも多かったので勉強になりました。

ツアーでは空き時間にその街を散歩するのが通例の僕ですが、今回もあちこち見て回れて楽しかったです。
土地土地のお客さんの雰囲気も少しずつ違っているのもツアーの醍醐味ですね。
その時の反応によって曲間のマネージメントを変えていったりする楽しさ&スリルもツアーバージョンとして毎回真剣です。
ツアーが始まった時のエントリーにも書きましたが、その日にしか来られない方にとっては8本のツアーでも1/8ではなく1/1、つまり100%それしかありません。
複数回見に来られるとしてもまったく同じ状況というのはまずありえませんからやはり1/1・100%それだけなんです。
ですから僕も100%全力のステージをしっかりと、ダレたり慣れたりすることなく緊張感を持って8ステージ繰り返すことに専念しました。

WORLD TOUR IN JAPANとしては12月の横浜アリーナ2Daysが最終地、少し期間が空きますがこちらも楽しみですね。
お客さん、チームBABYMETAL、皆さん楽しんできて頂きたいです!





––––– ここからはおまけ・ほんのりと僕のお仕事の裏話 –––––

曲間のマネージメントやシーケンスデータのオペレートは勿論のことですが、実は本番中のほとんどは「今もしトラブルやイレギュラーな事態に陥ったらどうするか」に意識を割いています。
同期(シーケンス)を扱う楽曲ではデータにトラブルがあると分かりやすく「あれ、なんかおかしいぞ?」という状況になります。
聞こえるはずのパートが聞こえない(出てない)、演奏隊とのタイミングがずれてる、酷い時は曲が始まらない(!)等々…往々にして酷いことになりますので、無事に曲がスタートした以降は想定できるあらゆることを考えながらバックアップ用の機材で随時スタンバイするのです。
僕が本番時のシーケンスパート再生でメインに使っているALESIS ADAT HDはこの15年で一度もトラブルになったことはなく絶大な信頼を置いていますので(勿論油断してはいけませんが)基本的にはイレギュラーに対して集中することになります。

曲中、ここはテンポがズレがちとかお客さんの反応によって次のアプローチが変わりそうなど予想しやすいポイントに関してはセクションのループを組んだり半拍〜一拍ずらしたデータを裏で準備して、そのセクションが問題なく終わったら次の準備をするという繰り返しを行っています。
オンステージになることが少ないので伝わり難いですが、僕が本番中に忙しそうに何かしている場合は大体がこれ…かもしれません(笑)
いやいや、シーケンス内での抑揚を付けたり(ストリングスなどはよくやってます)他のプレイヤーやシンガーとのアンサンブルでリアルタイムに違うシーケンスを再生させたりもやっとりますよ!
でもシーケンスパートを任されている身としては何かがあったときに「機械だから」で済まされないと思っていますので、そうならないように最大限出来ることにトライすべきと考えています。
サイズが変わるといったイレギュラーに「機械だから」出来ないと思われるのも嫌だなぁ。
そのために人間がオペレートしているわけですから、とにかく保険として機能すべく毎回気合入れて臨んでおります。

…が、それでも道は険しく長い。
それなりに長くやらせて頂いていますが、まだまだ頑張りが足りないなぁと思うことも多いです。
「楽しい」には「苦しい」も内包されています。
実はZepp DiverCity Tokyo一日目は、一曲目が始まった瞬間にバックアップ機がトラブって全曲立ち上げ直しを必死にやっていたりしていました(全然バックアップにならん!)。
他にもZeppシリーズ最終日の今日はそれまでと少しだけ違う演出があり、そこに対してリアルタイムにトライする瞬間が訪れたりで抜群の緊張感の中でプレイ出来ました。
同じ瞬間は二度と訪れない、だからこそライブは楽しい!

明日からは別プロジェクトが本スタートです。
そちらにも全力投球してきます!